脳腫瘍のセカンドオピニオンなら佐藤 俊彦

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脳腫瘍

脳腫瘍とは

脳腫瘍とは、頭蓋骨の中に発生する腫瘍の総称です。
頭蓋骨の中には、脳実質と呼ばれる脳そのものと、その外側の組織である脳を包む膜、脳神経、その他の臓器で構成されており、これらの部位に腫瘍が発生します。

その場所にある臓器が腫瘍化した原発性脳腫瘍と、他の臓器のがんが転移した転移性脳腫瘍の2つに分けられます。 ここでは原発性脳腫瘍について、ご説明します。

転移性脳腫瘍についてはこちら >

原発性脳腫瘍は、世界保健機関(WHO)により全部で135種類まで詳細に分類されています。
日本における原発性脳腫瘍の発生頻度は人口10万人あたり8~10人程度と少なく、あらゆる年代で発生します。

脳腫瘍がある女性

脳腫瘍の症状

脳腫瘍の症状は、主に以下の2つの症状が出ます。

頭蓋内圧亢進症状

腫瘍自体、もしくは腫瘍周囲の脳実質がむくむことによって、頭蓋骨の中の圧力が上昇することで症状を呈します。
主な症状は、頭痛、吐き気、嘔吐ですが、圧力が上昇し続けると脳ヘルニアと言って、脳実質に脳幹など生命活動に重要な部位を圧迫されてしまい、意識障害や呼吸停止など命に直結する状態を起こすこともあります。

局所の脳症状

脳実質のどこに腫瘍が発生したかによって、症状が大きく変わります。
感情を司る前頭葉という部分に発生すると、

  • 物事に関して関心がなくなる
  • 認知症の様な状態となる
  • 尿失禁など自分の意思に従った行動ができなくなる

など、性格そのものが変わってしまうことがあります。

言語能力を司る側頭葉に腫瘍が発生した場合は、

  • 聞いたことを理解できない
  • 言葉が出てこない

など、日常生活に影響を及ぼすこともあります。

また、特定の神経に発生した腫瘍の場合、その神経が司る運動や感覚の障害が出ます。
たとえば、前庭神経と呼ばれる聴覚やバランスを司る神経から発生する「聴神経腫瘍」という良性腫瘍がありますが、耳鳴りやふらつきを主訴として診断されることがあります。

その他、ホルモンの過剰分泌が促され、それに伴う症状が出たり、てんかん発作を起こしたりなど、症状は多岐に渡ります。

脳腫瘍の原因

脳腫瘍が発生する原因として、癌を抑え込む遺伝子や、癌を発生させてしまう遺伝子の異常が、脳の組織が腫瘍化する引き金になっているといわれています。
また、特定の遺伝子疾患に伴い脳腫瘍が発生することが明らかになっています。
ただ、これらの遺伝子異常を引き起こす真の原因は、依然として不明なままです。

ほかの腫瘍とは異なり、幼児から高齢者まで幅広い年代で発生するため、診断・治療が未だに難しい腫瘍の一つです。

脳腫瘍が悪化すると・・・

脳腫瘍には良性・悪性の両方があります。 良性の腫瘍は、私たちの体のどの部位にも出来る可能性はありますが、原則として体への悪影響は比較的少ないとされています。
しかし頭蓋骨の中に出来てしまった良性腫瘍は、頭蓋内圧亢進症状や、ホルモンの過剰分泌、特定の神経の障害などが出てしまいます。

一方で悪性の脳腫瘍の場合は、徐々に腫瘍の大きさが大きくなるため、病気が進行するにつれて頭蓋内圧亢進症状が強く出始めます。
また、脳幹や小脳など生命維持や運動を管理する部位に影響が及ぶと、歩行失調や呼吸停止など、命に関わる状態になることがあります。

脳腫瘍の治療

脳腫瘍の治療方法は、大きく分けて以下の4通りがあります。

  1. 手術
  2. 放射線治療
  3. 化学療法
  4. 免疫療法

どの治療法が選択されるかは、発生した脳腫瘍の種類や場所によって大きく異なります。
髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫などの良性の脳腫瘍でかつ手術ができる場所あれば、外科手術によって完全に摘出して完治を期待することができます。

その一方で、髄芽腫や膠芽腫といった悪性度の高い脳腫瘍の場合は、手術で根治することはきわめて難しく、全身化学療法と放射線治療の併用で治療を進めるしかありません。

脳腫瘍の発生自体が稀なため、手術で根治しうる脳腫瘍以外に関しては、未だ治療方針が明確に定まっていないものが多いです。

脳腫瘍に対するセカンドオピニオン

脳腫瘍に対する治療はこれまでに説明したように、種類が多い上にその発生数が少ないため、治療方針の選択も難しくなります。
そのため、まずはCTやMRIなどの放射線画像から正確な診断をつける必要があります。

また、主治医がその疾患をこれまで経験したことがあるか否かも治療の成功には重要になってきます。
提示された治療方針を選択して良いか悩むときは、積極的にセカンドオピニオンを活用して、納得いく治療を受けましょう。

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