がん治療とブログ~がん患者さんの闘病記ブログと情報の扱い方
がんと診断されたら「どうして自分ががんになってしまったのだろう・・・」と受け入れられない人もいますよね。
がんと言われて動揺しない人はいませんし、がんの治療は、孤独との戦いでもあります。
そんな中、自分と同じようにがんと戦っている人の闘病記は励みになります。
がんとわかったら自分はどうすればよいのか、また家族ががんにかかった時、どのように患者さんと接すればよいのかなど、いろいろなことが参考になります。
そんながんと闘う、闘病記をブログに綴っている方々をご紹介します。
竹原慎二さん『竹原慎二はブタっ鼻』
「膀胱がん」を患った元プロボクシング・世界ミドル級チャンピオンの竹原慎二さんは、がんと宣告されてから後悔、不安や恐れ、怒りなど、さまざまな感情の動きを包み隠さず正直に書いています。
元世界チャンピオンの竹原さんだって「がんです」と宣告されれば、みんなと同じように不安な気持ちになるものです。
誰でもがんという病の前では、死に向き合うことになりますので、恐怖がない人などいません。
しかし、竹原さんのボクシングで鍛えてきた精神力で臨んだがん治療のよう子は、読む人に希望を与えてくれます。竹原さんは、あらゆる治療法にチャレンジしています。
がんになったからといって諦めるのではなく、徹底的に治療に取り組み、ホノルルマラソンにもチャレンジするまで復活を遂げた竹原さんのブログに励まされる人も多いです。
大島康徳さん『ズバリ!大島くん』
元プロ野球選手で、NHK野球解説者・東京中日スポーツ野球評論家を務める大島康徳さんは、大腸がんを患い、その後肝臓がんに転移しました。
余命宣告を受けたときのこと、手術後のこと、抗がん剤治療のこと、検査結果のことなども正直に綴られています。
大島さんは、自分ががんだとわかってからも、それまで以上に野球に対しての意欲も強くなっているそうです。
がん闘病中であっても、プロ野球評論家としての仕事は続けており、ブログにも「仕事をすることが最高の治療」と綴られています。
「人生はどれだけ生きたかよりも、どう生きたかが重要」
と言われる大島さんの姿に、生きる力が溢れてくるのを感じることでしょう。
人は死に向き合うことで、より生を意識します。そこで1日1日を悔いなく精一杯生きるようになるのでしょう。
がん患者さん、がん患者さんのご家族、関係者の方にも読んでほしいブログです。
小林麻央さん『KOKORO』
2017年6月、乳がんで亡くなった元アナウンサーの小林麻央さんのブログです。
小林麻央さんの闘病ブログは、闘病のよう子や心の動き、夫の海老蔵さんはじめ家族との関わり合いなど正直に綴られており、多くの人が麻央さんの様子を見守っていました。
麻央さんが亡くなられる3日前まで更新され続けた闘病ブログは、麻央さんのように乳がんを患っている方や、そのご家族の方に大きな勇気を与えてくれました。
そして今でも世界中の人から読まれている麻央さんの闘病ブログは、世界中の人に共感され続けています。
麻央さんは、検査できつい時にはきついことも包み隠さず発信し、落ち込んでいるときはカラ元気なことを書くのではなく、素直に落ち込んでいることを発信する、そんな正直な心のシェアをしてくれた麻央さんに救われた人は大勢います。
北斗晶さん『そこのけそこのけ鬼嫁が通る』
元プロレスラーの北斗晶さんは、2015年9月に自身のブログで乳がんを患っていることを公表しました。
毎年がん検診を受けていた北斗晶さんが、乳がんを早期発見できなかったということで大きく話題になりましたが、乳がんは色々なケースがあり、がんの発症部位によってはマンモグラフィーの検査で発見しづらいがんもあるのです。
北斗さんは、自分での胸を触っていた時にがんを発見したというケースなので、自分で胸のセルフチェックをすることの大切さも、多くの女性の耳に届いたのではないでしょうか。
その後手術を受け、抗がん剤治療、放射線治療などのよう子をブログで報告しています。
北斗さんが必死になって訴える「乳がん検診に行ってください」の言葉により、多くの女性が乳がん検診を受けるようになりました。
自分の体のことを知り、ケアする意味でも、がん検診を受けることはとても大切な行動なのです。
がん闘病ブログの情報について
がんの闘病は、きれい事だけではありません。
なかでも一番つらいのは、自分の感情と向き合っていくことでしょう。
そんな時、同じようにがんと闘っている人の言葉には励まされることが多いです。
ただし、がん闘病ブログに書かれている治療法を全て鵜呑みにすることは危険です。
がんの治療は、一人一人の病状や体質、生活環境によって進め方が違います。
そのため、自分の治療法が芸能人の闘病ブログの人がしている治療法と違っていても、
「芸能人の○さんがしている治療法ではないから、効果はないのではないか、怪しいのではないか」
ということはありません。
治療法については、医師と相談しながら決めていくことがベストですので、疑問に思ったことは医師に相談しながら治療を進めていくようにしましょう。
がん検診の大切さ
私たちの体は、健康な人でも毎日5,000個ものがん細胞が生まれると言われています。しかし、私たちの体に備わる免疫が働いているから、健康が保たれているのです。
しかし、私たちにできることとして、生活習慣の改善も重要です。
喫煙や飲酒などのがんにかかるかもしれないリスクはできるだけ避け、がんを予防していくことも重要なのです。
しかし、がんは細胞のコピーミスで発症するものでもあるので、生活習慣に気をつけている人でも、がんにかかってしまうことはあります。
そこで、がんの早期発見が重要なのです。
がん検診をきちんと受診していれば、がんを早期発見できる可能性が高くなります。
がんは不治の病ではなく、早期発見で根治を目指せる病気になってきました。
特に乳がん、胃がん、肺がん、子宮頸がん、大腸がんの5つのがんは、がん検診で早期発見できれば、治療で死亡率が下がることも証明されています。
自分の体をきちんと知ること、自分の健康管理のためにも、がん検診をきちんと受けるようにしましょう。