乳がんの生存率は何%?ステージ別・年代別にわかりやすく解説【2026年最新版】

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乳がんの生存率は何%?ステージ別・年代別にわかりやすく解説【2026年最新版】

乳がんの生存率は何%?ステージ別・年代別にわかりやすく解説【2026年最新版】

乳がんと診断されたとき、多くの方が気にされるのが「生存率」です。「自分の乳がんは根治できるのか」「ステージによって生存率はどれくらい違うのだろう」など、今後の経過に不安を感じる方は少なくありません。

しかし、生存率はあくまでも統計上のデータであり、一人ひとりの患者さんの予後を示すものではありません。この記事では、生存率の考え方や乳がんのステージ別・年代別の生存率について解説するとともに、生存率に影響するさまざまな要因、生存率を高めるためのポイントについても紹介していきます。

乳がんの生存率は?

乳がんの生存率は?

乳がんは、がんのなかでも比較的生存率が高いとされています。

生存率としてもっとも一般的に用いられているのが「5年生存率」です。しかし、生存率には「相対生存率」と「実測生存率」という異なる指標があるため、考え方の違いを正しく理解しておくことが大切です。はじめに、乳がんの生存率の考え方について解説していきます。

「5年生存率」とは?

乳がんの生存率を示すときに多く用いられているのが、「5年生存率」です。

ただし、5年生存率には「実測生存率」と「相対生存率」があり、示される数値が大きく異なることがあります。

実測生存率

乳がんと診断された患者さんのうち、一定期間が経過した時点で生存している人の割合を示したものです。たとえば、100人の患者さんのうち90人が5年後に生存していれば、5年実測生存率は90%となります。ただし、この数値には乳がん以外の病気や事故などによる死亡も含まれるため、実質的な乳がんの生存率とは異なることに注意が必要です。

相対生存率

乳がんに罹患した患者さんの生存率を、同じ年齢・性別の一般集団の生存率と比較して算出したのが相対生存率です。乳がん以外の原因による死亡については補正をしているため、「乳がんそのものが寿命に与える影響」を評価することができます。

現在、さまざまな機関から公表されている乳がんの生存率の多くは、相対生存率を採用しています。なかでも「5年相対生存率」は、がん生存率のもっとも標準的な指標として国際的に広く活用されています。

乳がんの5年生存率は約90%前後

国立がん研究センターの統計によると、乳がん全体の5年相対生存率は約90%前後とされています。これは、乳がんと診断された方が5年後に生存している割合を一般集団と比較した指標であり、医療技術の進歩にともない上昇傾向が続いています。

近年では、マンモグラフィや超音波検査による早期発見が進んでいることに加え、手術・放射線治療・薬物療法などを組み合わせた集学的治療の発展により、以前よりも良好な治療成績を得られるようになりました。

ただし、生存率はあくまでも過去の多くの患者さんのデータをもとにした統計値です。そのため、進行度(ステージ)や乳がんのタイプ、年齢、健康状態などにより、患者さん一人ひとり経過もそれぞれ異なります。

生存率の数字だけに一喜一憂するのではなく、医師からご自身の病状や治療方針について十分な説明を受けることが大切です。

【ステージ別】乳がんの生存率

【ステージ別】乳がんの生存率

乳がんの生存率を大きく左右する要因のひとつが、診断時のステージ(病期)です。

一般的に、早期に発見された乳がんほど生存率が高く、進行するにつれて低下する傾向があります。ただし、近年の治療法の進歩により、進行した乳がんであっても、病状をコントロールしながら長期間にわたって生活を続けていけるケースが増えています。

ここでは、乳がんのステージごとの特徴について解説するとともに、5年生存率(相対生存率)の目安を紹介していきます。

ステージ0(非浸潤がん)

ステージ0は、がん細胞が乳管や小葉の中にとどまり、転移がみられないもっとも初期の状態で「非浸潤がん」とも呼ばれています。この段階で発見された乳がんの5年生存率は99%以上と、非常に高い数値が示されています。治療は手術が基本となりますが、乳房温存手術をおこなった場合、再発予防を目的として放射線治療を併用することがあります。

ステージ1

しこりの大きさが2cm以下でリンパ節への転移がない場合、ステージ1の早期乳がんに分類されます。5年生存率は約99%と非常に高く、多くの患者さんに長期的な予後を期待することができます。治療は手術を中心とし、放射線治療・ホルモン療法・化学療法・分子標的薬などを組み合わせることで再発予防を目指します。

ステージ2

ステージ2の乳がんは、しこりの大きさが2~5cm以下でリンパ節に転移が認められる、あるいは、転移がない状態でしこりが5cmを超えている状態です。ほかの臓器への転移はない段階であり、5年生存率は約95%とされています。

ほとんどのケースで手術が適応となり、乳房温存手術後には放射線治療をおこなうことが一般的です。また、ステージ1の乳がんと同様に、ホルモン療法・化学療法・分子標的薬などを併用することがあります。

ステージ3

しこりが5cmを超えて多数のリンパ節転移がみられるものの、まだ遠隔転移をしていない乳がんはステージ3に分類され、「局所進行乳がん」と呼ばれています。5年相対生存率は約80%前後といわれており、ステージ2と同じく、手術を中心とした集学的治療がおこなわれます。

また、近年では新しい薬剤の登場によって治療成績が向上しているため、ステージ3の生存率も高くなる傾向がみられます。ステージ3であっても治療の選択肢は多くあるため、専門医と相談しながら自分に合った治療を受けることが大切です。

ステージ4

ステージ4では、乳房やわきの下のリンパ節だけではなく、骨や肺・肝臓・脳などほかの臓器にもがん細胞の遠隔転移がみられ、5年生存率は約45%とされています。以前は治療が難しい段階と考えられていましたが、薬物療法の進歩により、現在では病気をコントロールしながら長期間生活できる患者さんも増えています。なかでも、骨転移による痛みや脳転移などに対しては症状の緩和や生活の質(QOL)の維持・向上のため、放射線治療が多く用いられています。

【年代別】乳がんの生存率

【年代別】乳がんの生存率

5年生存率のようにデータに基づいた数値は公開されていませんが、乳がんの生存率は年齢によっても異なる傾向がみられます。ここからは、各年代で発症する乳がん特徴と、生存率との関係について解説していきます。

20~30代

20~30代で発症する乳がんは「若年性乳がん」と呼ばれることがあります。

患者さんの数は40代以降より少ないものの、進行が早いトリプルネガティブの発症が比較的多いことがわかっています。そのため、同じステージの乳がんであっても、治療方針が異なる場合があります。若い世代の患者さんは体力があるため、より積極的な治療を受けられる可能性がありますが、妊娠や出産を希望する方の場合は、治療開始前に妊孕性について医師に相談しておくことも重要です。

40~50代

40~50代は、乳がんの発症数がもっとも多い年代です。

この年代では乳がん検診をきっかけに異常が発見されるケースも多く、早期であれば良好な予後が期待できます。仕事や子育て・介護など、生活環境が大きく変化する時期でもあるため、治療と日常生活を両立できるよう治療計画を立てることも大切です。近年では、乳房温存手術や外来で受けられる薬物療法など、患者さんの生活に配慮した治療選択肢も増えています。

60代以上

60代以上の乳がんの患者さんには、高血圧・糖尿病・心疾患などの持病がある方も少なくありません。そのため、乳がんだけではなく、全身状態や併存する病気も考慮した治療が必要とされます。

近年では高齢だからという理由で治療を制限するのではなく、患者さん一人ひとりの健康状態や希望を踏まえて治療方針を決定することが一般的です。体への負担と治療効果のバランスにも配慮しながら、生活の質(QOL)を維持することが重視されています。

乳がんの生存率は年齢によってもある程度左右されると考えられますが、実際には、年齢よりもステージ・乳がんのタイプ・全身状態などが生存率により大きく影響することがわかっています。

乳がんの生存率に影響する4つの要因

乳がんの生存率に影響する4つの要因

前項でも説明したように、乳がんの生存率には診断時のステージや乳がんのタイプ、選択する治療法など、さまざまな要因が関係しています。ここでは、生存率に影響する4つの要因について解説していきます。

① ステージ

乳がんの生存率にもっとも大きく影響するのが、診断時のステージ(病期)です。

ステージ0やステージ1などの早期乳がんでは、適切な治療によって非常に良好な予後が期待できます。一方、リンパ節転移や遠隔転移をともなう進行性の乳がんでは、用いられる治療法が複雑になり、生存率も低下する傾向があります。そのため、生存率を高めるためには、乳がん検診やセルフチェックなどによる早期発見・早期治療が重要なポイントとなります。

② 乳がんのサブタイプ

乳がんは、ホルモン受容体やHER2の有無などによってサブタイプに分類され、それぞれ治療法や予後が異なります。たとえば、ホルモン受容体陽性乳がんではホルモン療法が有効であることが多く、HER2陽性乳がんでは分子標的薬による効果が認められています。

また、トリプルネガティブ乳がんは進行が早い傾向がありますが、近年は免疫療法など新しい治療法の選択肢も広がっています。このように、乳がんではサブタイプに応じた治療を受けることが生存率の向上につながります。

③ 年齢や全身状態

年齢や持病の有無、体力なども生存率に影響する要素のひとつです。

たとえば、高齢の方は心疾患や糖尿病などの持病がある場合もあり、治療法を慎重に検討する必要があります。一方、若い世代では妊娠・出産への影響(妊孕性)を考慮した治療が求められることもあります。そのため、乳がんにおいては、患者さん一人ひとりの全身状態や生活背景を踏まえて治療方針を決めることが重要です。

④ 適切な診断・治療

乳がんは、手術だけで治療が完結するとは限りません。手術が治療の第一選択であったとしても、病状に応じて放射線治療や薬物療法(ホルモン療法・化学療法・分子標的薬・免疫療法など)を組み合わせることにより、再発リスクの低減や生存率の向上が期待できます。

近年では、遺伝子検査や画像診断の進歩により、一人ひとりの病状に合わせた治療を選択できるようになってきました。乳がんの治療においては、治療実績の豊富な医療機関・医師の診断を受け、適切な治療を受けることが生存率を高めることにも寄与するといえるでしょう。

乳がんの生存率を高めるためには

乳がんの生存率を高めるためには

乳がんのステージ別の5年生存率から考えると、早期発見・早期治療に加え、自分の病状に合った治療を受けることが生存率の向上につながるということができます。ここからは、生存率を高めるためのポイントについて解説していきます。

乳がん検診による早期発見・早期治療

乳がんは、早期に発見することで高い生存率が期待できるがんです。

自治体や職場の乳がん検診を定期的に受けることに加え、日頃から自ら乳房の変化に注意して観察することも大切です。しこりや乳頭からの分泌物、乳房の皮膚の凸凹など、気になる症状がある場合は自己判断をせずに早めに医療機関を受診しましょう。

乳がんの専門医への相談

乳がんと診断された場合は、乳腺外科やブレストクリニックなどで「乳腺専門医」の診察を受けることをおすすめします。乳がんの専門医である乳腺専門医であれば、画像診断や病理検査の結果を総合的に評価し、病状に応じた最適な諜報の提案してもらえるでしょう。

また、必要に応じて放射線治療医や腫瘍内科医・形成外科医などが連携するチーム医療を受けられるよう、専門の医療機関を紹介してもらえることがあります。

自分に適した治療の選択

乳がん治療では、「もっとも新しい治療」が必ずしも「もっとも適した治療」であるとは限りません。年齢やライフスタイル、妊娠・出産の希望、仕事との両立なども踏まえながら、自分に合った治療法を選択することが重要です。不安や疑問がある場合は担当医に相談し、納得したうえで治療を進めるようにしましょう。

乳がんの生存率についてよくある質問

乳がんの生存率についてよくある質問

最後に、乳がんや乳がんの生存率についてよくある質問に回答していきます。

乳がんは完治しますか?

ステージ0またはステージ1の早期乳がんでは、適切な治療によって長期間再発なく過ごしている方も多くみられます。ただし、乳がんの「完治」の定義は一律ではありません。治療後も、定期的な診察や検査を受けながら経過を確認することが大切です。

ステージ4でも長く生きられますか?

はい。

近年は薬物療法や放射線治療の進歩により、ステージ4であっても病気をコントロールしながら長期間生活されている方が増えています。

治療法も年々進歩しているため、希望を持って治療に取り組んでいきましょう。

再発したら生存率は下がりますか?

再発すると治療が長期にわたることもありますが、再発したからといって必ずしも生存率に影響するわけではありません。再発部位や乳がんのサブタイプによって治療法は異りますが、適切な治療によって病状や進行をコントロールできる場合もあります。

まとめ

乳がんは早期の段階で発見・治療で良好な予後が期待できる

乳がんは、がんのなかでも比較的生存率が高く、早期の段階で発見・治療できた場合には良好な予後が期待できます。

ただし、生存率はあくまで過去のデータをもとにした統計値であり、一人ひとりの患者さんの予後を示すものではありません。なぜなら、乳がんの生存率には、ステージやサブタイプ・全身状態・治療の内容など、さまざまな要因が影響しているからです。

がんと診断されたとき、「あと何年生きられるのか」と考えるのはごく自然な反応です。しかし、生存率は必ずしもご自身の予後を示すものではありません。

この記事が、生存率だけにとらわれるのではなく、乳がんという病気との向き合い方について考えていただけるきっかけになることを願っております。

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