日本人が知らないムーンショット計画7とは

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日本人が知らないムーンショット計画7とは

今回は「日本人が知らないムーンショット目標7とは」をテーマに、今後の日本における健康に対する取り組みについて佐藤先生に貴重なお話をお伺いしました。

佐藤俊彦先生

佐藤俊彦
医療法人 DIC
宇都宮セントラルクリニック 理事

——今回のテーマは「日本人が知らないムーンショット目標7とは」ということですが、なんだか馴染みのない単語ですね。

そうですね、まだ一般的には浸透していない言葉かもしれませんね。

なんだか怪しい陰謀論のようなニュアンスすら感じませんか。

——本当ですね。「ムーンショット目標」という言葉だけだと、少し怪しい話のように聞こえますが。実際のところどうなんでしょうか。

実は、この「ムーンショット目標7」とは内閣府が公式に発表している「ムーンショット型研究開発制度」に定められた9つの目標のうちの一つとされているものです。

具体的には「2040年までに、主要な疾患を予防・克服し100歳まで健康不安なく人生を楽しむためのサステイナブルな医療・介護システムを実現する」という目標が掲げられています。

——え!そんな重大で私たちの生活に大きく影響を与えるような取り組みがすでに実施されているということなのですか。とても興味がありますね。今回もよろしくお願いします。

まず、そもそもムーンショット目標とは、令和2年1月から令和3年9月までに順次決定されたものです。「人々の幸福(Human Well-being)」の実現を目指し、以下の3つの領域から、具体的な9つの目標を決定しています。

① 社会:急進的イノベーションで少子高齢化時代を切り拓く。[課題:少子高齢化、労働人口減少 等]

② 環境:地球環境を回復させながら都市文明を発展させる。[課題:地球温暖化、海洋プラスチック、資源の枯渇、環境保全と食料生産の両立 等]

③ 経済:サイエンスとテクノロジーでフロンティアを開拓する。[課題:Society5.0実現のための計算需要増大、人類の活動領域拡大 等] ムーンショット目標

このムーンショット目標7つ目が「健康不安なく100歳まで」となっていて、まさに私たちが取り組んでいる0次予防であり、病気をしないで健康に暮らす取り組みというものです。

これを国が推進していることは、とても意義があるということです。

芸能人や著名人が70歳、80歳くらいで亡くなるというニュースが流れていますが、本来私たち人間は120歳まで生きることができるとされています。

その点からいうと今後、医療の発達により100歳まで生きるのが当たり前の社会になることが決まっているといえるでしょう。

このムーンショット目標7は、はるか未来の話をしているのではなく2040年までにというのが驚くポイントです。今年は2023年ですから、あと20年もありませんね。皆さんの生きているうちに実現される目標であり、国家が明確に示している指針なのです。

ムーンショット目標の文章において重要なところが「主要な疾患を予防・克服し」とあります。この主要な疾患とは、日本人の死因上位にあげられる悪性新生物(がん)、心疾患、脳血管疾患などを指しています。

ちなみに現在、日本においては年間37万人の方が癌で亡くなっています。(※厚生労働省:令和2年(2020年)人口動態統計の概況による)

現在この状況にも関わらず、20年後には大きく変わるということはかなりの技術革新や医療改革が行なわれることになります。

すでに具体的にどのように実現していくのかも確定されています。

ムーンショット計画7を実現するために3つのターゲットとして

  • 日常生活の中で自然と予防ができる社会の実現
  • 世界中のどこにいても必要な医療にアクセスできるメディカルネットワークの実現
  • 負荷を感じずにQoLの劇的な改善を実現(健康格差をなくすインクルージョン社会の実現)

そのターゲットに向けての9つの具体的なアプローチまで明確になっているのです。

  • ターゲットに向けての9つの具体的なアプローチ

出典:ムーンショット型研究開発制度 リーフレット(9目標版)

この話を聞いて楽観的な印象を持った人が多いかもしれませんが、これから寿命が伸びるとどうなるか分かりますか?

今から寿命が伸びるということは国が支えていかなければならない高齢者の数が大きく増えるということになります。そうすると若い世代の負担が広がり国力を大きく損ないます。

当然、そのために高齢者になってもずっと働かされてしまう時代になりますが、若い人のようにバリバリ働けるわけではありません。

国は少しずつ年金受給年齢を引き上げており、最終的には80歳になるまでもらえないということにもなるでしょう。しかし、それだけでは十分とはいえません。

では何が起こるかというとそれが、まさに新型コロナウイルスによるパンデミックのような大規模な災害です。結果として人口構成を大きく変えてしまうような災害、つまりグレートリセットです。

日本では6万人の人が亡くなり、3,000万人の人が新型コロナに罹患しています。

そして新型ワクチン接種は全人口の約77.9%にあたる9,820万人にもなります(※2023年9月10時点)

ワクチンの危険性については、以前の記事で述べたとおりですが、今後も他のウイルスの蔓延によってパンデミックが起こることが世界の常識になっています。

これまでも世界の歴史を見ると、自然災害、戦争、凶作、そして今回のような疫病の蔓延によって人口コントロールがされてきました。

自然災害、戦争、凶作、そして今回のような疫病の蔓延によって人口コントロール

日本では新型コロナウイルスは過去の問題のようになっていますが、WHOでは再拡大へ注意を促しています。

■毎日新聞

「パンデミックは終わっていない」WHO緊急委員が再拡大へ警戒訴え

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230524-OYT1T50008/

さらに世界的な経営者で未来がわかるとも言われているビル・ゲイツは20年間の間で50%の確率でパンデミックが再び起こると予言しています。

■朝日新聞

ビル・ゲイツが予言していたパンデミック 「再び来る」への戦略は

https://www.asahi.com/articles/ASQ6R3HFRQ6QUTFL00J.html

■ロイター

次のパンデミックに「危険なほど無防備」、赤十字が各国に対応要請

https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-redcross-idJPKBN2UA0AT

■ブルームバーグ

中国、次のパンデミックに備え強化-緊急時・平時兼用施設の建設推進

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-20/RY46R2DWLU6801

今後、新たに次のパンデミックが再び起こるということは世界では常識になっていますが日本においてはなぜか取り組みに対する動きが遅いように感じている人も多いのではないでしょうか。

私たちがここ数年で目の当たりにしたとおり、こうしたパンデミックの最大の被害者は高齢者であり疾患を持っている方々なのです。

このムーンショット計画という国として重要な目標は間違いなく実現されていくでしょうが、その時代に元気で過ごせるかどうかは私たちのこれからの健康に対する取り組み次第です。

だからこそ、私たちは0次予防、病気にならないからだづくりを早急に進めているのです。

ワクチン接種をしてしまった方、これからの影響を心配されている方にとっても0次予防プログラムは有効ですので、ぜひ一度ご相談ください。

次回は、非常に心配の声が多いワクチンの危険性について徹底解説しますので楽しみにしてくださいね。

——佐藤先生、ありがとうございました。

私たちの知らない間に国が明確な健康目標を掲げていることにも驚きましたし、世界が次のパンデミックに備えていることを改めて知りました。

このままでは、自分と自分の家族を守れないのではと強い危機感を持つことができました。

このお話をしっかりと理解して、実践していきたいと思います。

今回もありがとうございました。また次回を楽しみにしております。

聞き手

赤澤宣幸

赤澤宣幸:富士ゼロックス(株)、(株)船井総合研究所で経営コンサルティングの経験を積み重ねた後、独立。経営戦略から業務改革・集客マーケティングまでトータルに支援。個人事業主から東証1部上場企業まで幅広くコンサルティングを行い、1,800社以上の支援実績を持つ。現在も全国に多くのクライアント企業をかかえ、非常に高い成果の出せる実践的な経営コンサルタントとして活躍中。明治大学「WEBマーケティング実践講座」講師。

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